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注文住宅での断熱工法:外断熱と内断熱、基礎断熱の違いや特徴

2024年03月21日

住宅を建てる際、快適な室温を保つためには、適切な断熱工法の選択が欠かせません。

この記事では、注文住宅における断熱工法としてよく耳にする外断熱、内断熱、基礎断熱のそれぞれの違いや特徴を説明しています。

高断熱な住まいを実現するためには、様々な断熱工法の違いや特徴を知ることが大切です。ぜひ家づくりの参考にしてみてください。

断熱工法「外断熱」と「内断熱」:概要と違い

断熱工法とは、壁や屋根に断熱材を設置する工法のことです。

これにより夏の暑さや冬の寒さを遮ることができ快適な住環境を維持することができます。
一般に、住宅の断熱工法は外断熱と内断熱の2種類があります。それぞれの特性を理解し、自分の住まいに最適な選択をしましょう。

外断熱(外張り断熱)

外断熱とは、建物の骨組みの外側に断熱材を施す工法です。

この工法により、建物をまるごと断熱材で包み込むため、高い断熱性を誇ります。外気温の影響を受けにくく、夏涼しく冬暖かい住環境が実現します。また、室内と外部の温度差を小さく保ち、壁内の結露を減らすことで、住宅の長期的な性能維持にもなります。

一方、内断熱と比べて、外断熱はコストが多少高めになることがあります。

外断熱で利用される断熱材は特定の種類に限定されており、主にウレタンフォームなどの発泡プラスチック系断熱材が主流です。

内断熱(充填断熱・内張り断熱)

内断熱は、壁や天井の内側に断熱材を充填する工法です。

内断熱と充填断熱は厳密にいうと異なっておりますが、内断熱の1種として扱われることが多くなっています。
内断熱は、日本の多くの住宅で採用されており、柱と柱の間や天井、床下など構造部材の隙間に断熱材を充填します。RC造の場合は、室内側のコンクリートに沿って断熱材を設置します。

内断熱は、外断熱に比べて費用を抑えやすい点が特徴です。構造の内側や部屋の中に断熱材を取り付けるため、外壁の厚さに影響せず、間取りや敷地の広さに柔軟に対応しながら作業を進めることが可能です。

一方、内断熱は外断熱に比べると、断熱性能や気密性において劣る場合があります。

建物全体を一貫して断熱材で囲んでいないため、施工の方法や技術によっては、断熱材のない箇所が生じる可能性があります。さらに、壁の外側に断熱材が設けられていないため、内外の温度差により、特に気密性が低下している場合は壁内結露のリスクが生じることがあります。

内断熱では、さまざまな種類の断熱材を選択できる利点があります。繊維系の断熱材、発泡プラスチック系の断熱材、さらには吹きつけ型の発泡ウレタンフォームなど、多岐にわたる選択肢から、ご自宅に最適なものを検討することが可能です。

床断熱:床の寒さ対策

床断熱は、1階の床下にある構造体の間に断熱材を詰め込む工法です。

主に繊維系や発泡プラスチック系の断熱材が使用されます。この工法は広く採用されており、施工が容易で、費用も比較的抑えることができるのが魅力です。断熱材を床下に設置することで、床からの冷気や熱を効果的に遮断できます。

また、劣化や性能低下が見られた場合には、リフォームを行いやすいのも大きな利点です。

一方で、配管周りやユニットバスのような施工が難しい箇所は、気密性が落ちやすい点に注意が必要です。

断熱材の厚みに制限があるため、気密性が不十分になると冷気が侵入しやすくなり、結果として室内の寒さが増すことがあります。

基礎断熱:基礎からの冷気遮断

基礎断熱は、家の基礎部分の表面を断熱材で覆う方法です。

この工法では、主に発泡プラスチック系の断熱材が使用され、家全体の断熱性能を向上させます。床断熱が床下のみに断熱を施すのに対して、基礎断熱は基礎そのものを家の一部とみなし、周囲を断熱材で囲みます。

基礎断熱には、基礎の外側に断熱材を設置する「基礎外断熱」と、基礎の内側、つまり床下空間側に断熱材を設置する「基礎内断熱」の二つのタイプがあります。シロアリ対策を考えると、近年では基礎内断熱がよく採用されています。これにより、断熱性能の向上と共に、シロアリから住宅を守ることが可能になっています。

基礎断熱は、基礎部分全体を断熱材で包み込むことで、優れた気密性と断熱性を実現する工法です。

これにより、地面からの冷気の侵入を大幅に減少させ、床の冷えを軽減します。その結果、室内はより快適な空間となります。さらに、床下空間を有効活用することが可能になり、床下エアコンの設置やパントリーとしての利用など、新たな可能性が広がります。

一方で、基礎断熱はシロアリ被害が広がりやすいというデメリットもあります。

特に、床下の風通しが悪くなると、シロアリが生息しやすい環境が形成されやすいためです。床断熱の場合、床下の空気が流れやすく、シロアリが発生しにくい状況を維持しやすいのが一般的です。

床下に空間が残る床断熱では、シロアリの発生を目視や調査により確認しやすいというメリットがあります。

これにより、初期段階での対策が可能になります。一方で、基礎断熱の場合は、断熱材によって床下が隠されるため、シロアリ被害を目視で確認するのが難しくなります。その結果、気づいた時には被害が広がっている可能性があります。このため、基礎断熱を選択する際には、事前のシロアリ対策と定期的な点検を行うなどの工夫が必要でしょう。

断熱材の選択

断熱性能を高めるためには、適切な断熱材の選択が重要です。施工方法や建材によって最適な断熱材が異なるため、計画段階でしっかりと選定しましょう。

住まい選びにおいて、快適な室内環境を実現するためには、これらの断熱工法と断熱材に関する知識が不可欠です。自分の住む地域の気候や生活スタイルに合った方法を選び、理想の住空間を実現しましょう。

住宅の断熱性能を向上させるためには、適切な断熱材の選択と設置が不可欠です。

断熱材とは、室外と室内の温度交換を遅らせるための素材で、家の快適性を保つ上で重要な役割を果たします。住宅に使用する断熱材には、主に下記のような種類があります。

断熱材の種類 特徵 代表的な断熱材名
繊維系
  • 断熱性能や吸音性に優れている
  • 軽量で形状変化させやすく細かい隙間まで設置しやすい
  • 湿気に弱く経年変化しやすい
グラスウール
ロックウール
天然素材系
  • 体に優しい素材で安心して使える
  • 比較的コストが高く施工に技術が必要
セルロースファイバー
ウール
炭化コルク
発泡プラスチック系
  • 断熱性能が高く経年変化が少ない
  • 形状が変わらないため細かい隙間の施工が難しい
  • 高温や紫外線に弱い素材もある
ポリスチレンフォーム
硬質ウレタンフォーム
フェノールフォーム

それぞれの工法や建材に応じて最適なものを選ぶ必要があります。施工前に確認しておくことが大切です。

投稿者

  • 堀江 正樹
  • 髙山産業株式会社 住宅事業部 設計
  • 保有資格:一級建築士
  • 住宅に対する要求が年々高くなってきています。能登半島地震の、あのひどい被害状況を目の当りにしたら、今後ますます高機能が求められるのは必然でしょう。木造住宅においても、2025年度から構造計算が義務付けられます。いままでの壁量計算と合わせ技で、より丈夫で長持ちする住宅をめざして日々悪戦苦闘しています。
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